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野生動物学研究室の村上隆広教授が日本哺乳類学会 2022年度大会で研究発表を行いました(2022/9/05 配信)
野生動物学研究室の村上隆広教授が日本哺乳類学会 2022年度大会で研究発表を行いました。
北海道知床半島では鳥獣保護区内でユキウサギLepus timidusの個体数が1990年代に減少し、その後回復していません。
この研究では、ユキウサギの減少にエゾシカによる下層植生改変が影響していることを予想し、積雪によって食物の制限される冬季に影響調査を実施しました。
ユキウサギは鳥獣保護区外のほうが鳥獣保護区内より密度が高く、積雪の少ない時期には主に草本を食べ、積雪の多い時期には主に木本を食べていました。
ユキウサギ密度の高い場所では積雪の深い時期でも樹木の下枝の被度が高い一方、エゾシカによって下層植生の乏しくなった鳥獣保護区ではユキウサギの食物が制限され、密度が低くなっていることが示唆されました。
研究発表の概要
発表者名:村上隆広・山中正実・石名坂豪・村上拓弥・岡田秀明
演題名:北海道知床半島におけるユキウサギの冬季生息環境利用に対するエゾシカの影響
発表学会:日本哺乳類学会 2022年度大会
村上 隆広(むらかみ たかひろ)
野生動物学研究室 教授/博士(獣医学)・元学芸員
中小型哺乳類を対象に、保全のために必要な生物学的調査を行っている。
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